MBA体験記47~MBAの限界4~
MBAの限界の三つ目は、「フレームワーク」の限界である。
フレームワークは問題解決にあたり便利なツールとして知られている。
3Cや4P、あるいはSWOTなどである。
ただ、フレームワークを利用したからといって、素晴らしい解が出せるわけではない。
フレームワークは、所詮、「箱」である。
大事なのはその箱に入れる「中身(アイデア)」である。
この点を誤解している方は意外に多い。
つまり、「MBAでフレームワークを学んだから問題解決能力が高まった」という方々である。
少なくとも私の経験では、そういうことはあり得ない。
フレームワークは魔法の杖ではないからである。
箱よりも中身を考えるには、これまでの経験を活かしたり、調査をする。
そして、ひたすら考え抜くことが必要になる。
これはフレームワークを学んでもできるものではない。
また、フレームワークのもう一つの問題として、「思考の広がりを妨げること」がある。
フレームワークは、ある画一化されたフォーマットに整理される。
そのため、そのフォーマット(枠)からはみ出した考えを排除しやすい。
つまり、フレームワークを利用すると、「規格外」のものを除外する可能性が高くなるのである。
ここからは、ロジカルなアイデアは生まれても、クリエイティブなアイデアは生まれにくい。
ここに、フレームワークの限界がある。
斬新なアイデアを考える際は、むしろ、「アウト・オブ・フレーム」。
つまり、枠から飛び出さなければならない。
残念ながら、このような「クリエイティブ思考」を教える授業はMBAには少ない。
ここにMBAの限界がある。
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