MBA体験記46~MBAの限界3~

2015.10.21 (水)

MBAの限界の二つ目は、「ケーススタディ」の限界である。

まず、ケーススタディの大きな問題としてケースで学んだ内容は「忘れやすい」ことがある。

講義形式と異なり、ケースは双方向で議論をしながら解を見つけていく。

そんな点で、講義より記憶に残りやすいと言われている。

しかし、MBAでは毎日のようにケースがあり、矢継ぎ早に詰め込んでいく。

そのため、次のケースを勉強している頃には、前のケースの内容は忘れてしまう。

 

私も、修了後しばらくしたら、内容を覚えているケースはほとんどなくなってしまった。

それでは、ケースは意味がないのかといえば、そうではない。

ケースの良いところは、学ぶ過程にある。

つまり、意見の異なる人たちと議論をして限られた時間内に一つの答えを出す訓練をする。

これがケースの最大のメリットである。

ケースで学ぶ知識ではなく、ケースを通して答えを出す過程が大事なのである。

 

もう一つのケースの問題は、「ビジネスへの応用が難しいこと」である。

通常、ケーススタディでは、個々の事例を一つずつ研究していく。

これは、ゴルフの打ち方を学ぶのに、タイガーや宮里藍の打ち方(ケース)を一つずつ研究する。

そんな方法に似ている。

タイガーの豪快な打ち方は、大柄でパワーのある人ならまだいい。

でも、非力な人にとっては、研究しても打てるようにはならないだろう。

 

ケースの限界がここにある。

つまり、学んだケースが実際のビジネスの場面に似ていれば参考になる。

でも、異なる場合、参考にならないのである。

では、どうすれば良いのか。

先の例でいえば、個々の打ち方の研究にとどまらず、タイガーや宮里に共通する特徴を見出す。

そして、それを一般化して、自分なりのスイング理論を作れば良いのである。

そうすれば、体格に関係なく、打てるようになる。

この理論を作る一連のプロセスが「方法論」なのである。

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