MBAホルダーの本音68~MBA前後のキャリア目標19~ 

2016.09.02 (金)

質問者

でも、自分がやりたいことを明確に書いたことで現実になったわけですよね。

キャリアプラン恐るべしですね。

それがあったから、強く自分の想いを書けた。

そして、それが人に伝わったというこですね。

その後はどうだったんですか?ニューヨークには何年いたんですか?

 

渡邊

実は、1年だけなんです。(笑)

 

質問者

え、1年だけですか?普通、そんなものなんですか?

海外駐在というと3年とか5年とか長いと思うんですが。

 

渡邊

はい。それまでは最低5年くらいだったそうなんですね。

やっぱり、言葉の問題もありますし、文化の違いもある。

慣れるまでに2年か3年は必要なので、5年はいないと使い物にならないだろうと。

そんな風に聞いていたので、自分でも5年は海外生活を覚悟していたんです。

だから、送別会を開いてもらったときは、みんなに「次は5年後に会おう!」って。

そう宣言して、旅立って行ったんです。

 

質問者

でも、すぐに戻ってきたと。(笑)

 

渡邊

はい。みんなから、「え、もう帰ってきたの?」って。

 

質問者

驚かれたと?

 

渡邊

呆れられました。(笑)

私が向こうに行ったのが1996年だったんですね。

バブルがはじけて6年経っていましたが、日本経済は全然良くならない。

むしろ、金融機関の経営はドンドン悪化している状態だったんです。

で、日本の証券会社は海外で赤字を垂れ流していたので、縮小を始めた頃でした。

なので、ニューヨークに着いたとき、「多分、1年で帰国することになるよ」。

他の駐在の方からそんな風に言われたんです。

最初は「まさか?」と思いましたけど、いろいろ聞く内に「1年後には帰ることになるな」

そう確信しました。

 

質問者

ショックだったんじゃないですか?

せっかく勝ち取った海外駐在なのに、1年で戻されることになるなんて。

 

渡邊

はい。ただ、そのときに焦ったのは、「やばい。1年で英語をものにしないと」と。

そっちの方でした。「ニューヨークに行ったのに、英語が話せないのはマズイ」と。

行ったときは、全然話せないし、聞けない状態でしたから。

今でも、英語はダメなので、もう1年くらいいたかったなーと思っています。

 

 

(*)インタビューは2009年12月に行われました。

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