MBAホルダーの本音28~MBAで身に付けたスキル5~
質問者
修論のための修論ではなかったということですね。
つまり卒業するために必要だから仕方なく修論を書くという感じではなかった。
仕事に活かすために修論を書いたということですね。
渡邊
はい。そうなんです。
東出先生からも「せっかくならメシを食える修論にしたら?」って言われたんです。
長い時間をかけて研究するので、役に立つものでないともったいないと。
あと、少し大げさかもしれないですけど、こんなことも言われたんですね。
「この研究では日本一を目指して、これでメシを食えるようになったらいいんじゃないの?」
「それくらい目指すつもりでやったらどう?」
最初にそういう風に言われたんです。
質問者
日本一になるとはすごい高い目標ですね。
渡邊
はい。でも、「それはそうだなと。やるかには日本一を目指そう!」
すぐにそう思いました。
なので、修論のテーマも「社会に出たときに使える内容にしよう」と、まず決めました。
MBAを出たら、新商品の企画ができるようになりたいと思っていましたから。
それも個人ではなく、チームで企画を立てられるようになりたいと。
なので、テーマは「チーム・クリエイティビティ」にしました。
ただ、クリエイティビティでも「何が重要か?」をテーマにはしなかったんですね。
質問者
うん?どういうことですか?クリエイティビティがテーマですよね?
渡邊
はい。ただ、WHAT(何)ではなく、HOW(どのように)をテーマにしたんですね。
「どうすればクリエイティビティを発揮できるようになるのか?」
そういう方法論というか、ノウハウ本っぽいものにしようと決めたんです。
そうすれば自分でも使えますから。
質問者
なるほど。自分に役立つものであれば他の人にも役立つということですね?
渡邊
はい。実際に修論をベースにした本が、今、私の一番のノウハウ本になっています。(笑)
質問者
この本を読んでいるとグループワークに対する考え方とかが伝わってくるんですよ。
方法だけでなく想いとかもですね。
渡邊
そうですね。グループワークのときに陥りやすい罠とかも書いてありますからね。
フリーライダーの存在とか、極端な方向に行きやすいとかも盛り込みましたから。
MBAでグループワークをやったことがある人は、思い当たることは多くあったと思います。
(*)インタビューは2009年12月に行われました。
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