MBAホルダーの本音21~MBAでの不満な点1~

2015.11.21 (土)

質問者

次にMBAで満たされなかったことなどはありますか?

 

渡邊

やはり、当初期待していたものと違うところもありました。

具体的には言えませんが、ある授業では「この話を聞いても…」というのはありましたね。

 

質問者

基本的には匿名なので、安心していただければと思うのですが。(笑)

具体的に、どういう授業が良かったのか、こういう授業は困ったというのはありましたか?

 

渡邊

「グループワーク」とか「プロジェクト」とかがある授業は良かったと思いました。

大変ですけどね、集まったりとか、作業する時間があったりとか。

あるときは意見の相違で喧嘩みたいな、険悪な雰囲気になることもありましたし。

でも、時間をかけただけの成果というのはありました。

 

今でもその時に学んだことは、なんとなく覚えています。

特に3ヶ月ぐらいのプロジェクトだと、それのことをずっと考えているわけですからね。

2年過ぎた今でもその当時の学んだことが残っているというのは大きいと思っています。

 

質問者

MBAでためになったのは、単なる知識ではないんですね。

長期間のプロジェクトを通して血肉になった知識ということですね。

 

渡邊

そうですね。長期間のプロジェクトをやり遂げたときは達成感を得ることもできましたし。

知識とか考え方とかも覚えていますから。

今でも「ためになったかな」とは思えます。

 

その一方で、ケーススタディなど、こなしていくものは結構忘れています。

それはそれで時間内に課題をこなす瞬発力を鍛える上で必要なものかもしれませんが。

 

例えば「ダッシュを10本走れ!」みたいな、そんなイメージがありますね。(笑)

ケースをどんどんこなしていくというのは。

短距離ダッシュ100本とか、1000本ノックみたいな感じでしょうか。

 

ただ、やはりこなしていくだけなので、血肉までにはならない感じです。

残念ながら覚えていないことがほとんどですから。

ノートとかを見直せば、「こういうことを学んだんだ」と思い出せるとは思いますが。

 

質問者

知識的なものは、通り過ぎていくという感じですか?

 

渡邊

そうですね。それを、ずっとやっていても、効果は限られるかなとは思いました。

意見をまとめる力とか、チームでアイデアを考える訓練にはなります。

知識とか答えというより、答えを導くまでのプロセスが重要なのでしょうね。

 

ただ、それも長く考えるプロジェクトの方が身に付いた感じはするんですよね。

同じテーマを長くやっているからでしょうか。

ケースは違うテーマを短くやるので、一つ一つが忘れやすいのかもしれないですね。

 

(*)インタビューは2009年12月に行われました。

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