MBAの2年間で得たこと~その7~
(前回からの続き)
質問者
インタビューをすることで強烈な疑似体験を得られたんですか?
それはケーススタディとは違う体験ですか?
渡邊
違いますね。インタビューは10名の方に合計50時間以上したんですね。
それをテープに録音して、何度も何度も聞いてすべての音声を文字に起こしました。
ものすごく面倒で、時間もかかりました。
でも、何度も成功体験を聞いている内に次第に暗唱できるようになったんですね。
すると、「この場面ではこうする」というパターンがイメージできるようになってきたんです。
質問者
10名の成功事例が自分のものになってきたと。
渡邊
はい。そのとき、「これで自分も新商品の開発ができる」という根拠のない自信が生まれました。
まだやったことがないんですけどね。
「こういうとき、あの人ならこうしていたな」というのがわかるので、自分でもできると思えたんです。
質問者
それは確かに強烈な疑似体験ですね。ケースでは得られないことですね。
それで、欧米の理論とインタビューをまとめて最終的に論文に仕上げた感じですか?
渡邊
はい。そうです。
少し大雑把にまとめますと、10件のケーススタディを行った。
その上で10件に共通する成功要素を抽出した。
それらの要素を過去の先行研究を参考にしながら、まとめて新たな理論をつくった。
こんな感じです。
質問者
どれくらいの時間がかかりましたか?結構な時間を費やしたと思いますが。
渡邊
研究期間は1年弱くらいです。
内訳でいうと、テーマを決めるまでに3ヶ月、それから文献読み込みとインタビューで半年。
分析と執筆で3ヶ月くらいという感じです。
1年かけて一般化した理論にまで昇華させることができたので、
私の中では血となり肉となりました。
なので、論文の内容は今でも記憶の中に鮮明に残っています。
仕事をしているときでも思い出して、参考にしています。
(続く)
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