リーダー語録:風間茂明さん2
生産現場にいたときは、解決しなければいけない問題がその場で起こるので、課題を設定するのは比較的に簡単でした。でも、マーケティングは何もないところから課題を設定しないといけない。それには感性も必要なので、理系の自分には向いていないと思っていました。また、烏龍茶は当時発売20年のロングセラーブランド。過去のブランドイメージを残しつつ、新しい要素を入れていかないといけない。守らなければいけないところと変えるところの線引きが難しい。でも、最初に仮説を立て、そこから逆算して顧客の声などのファクトを集めて、ロジックを組み立てていく。それが仕事なんだとわかってから、「自分でもなんとかなりそう」と思えるようになりました。
あと、仕事をしているうちに、「自分一人で全部できなくていいんだ」と思えるようになったことも転機となりました。例えば、自分が苦手な部分は、それが得意な人に協力してもらえばいい。いろいろな個性を集めて、最後に考えをまとめるのがリーダーの仕事。そう割り切り、自分はまとめ役に徹することにしました。大局的に見て、「みんな、いろいろと考えがあるようだけど、一言でまとめるとこういうことだよね」このような考えを統合するスタイルを確立してからは、どんな案件でも「得意な人を集めてまとめればいい」そう思えるので、何が来てもあまり動じなくなりました。
ちなみに、烏龍茶は、ボトルの形やラベルも変化していますが、味も少しずつ変えているんです。以前は、ほかのお茶との違いを明確にするために少し濃いめの味でしたが、「食事とあわせてゴクゴク飲む」という実際の飲用シーンに合わせてすっきり、さっぱり飲みやすい味わいに進化させているのです。
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