リーダー語録:滝村雅晴さん1
仕事一筋からパパ料理研究家へ
私は大学卒業後、新卒採用のPR会社に入社し、大学向けにPRやコンサルティングを行う仕事をしていました。そのとき、デジタルクリエイターを養成するデジタルハリウッド社の創業者である桜田勝久さんから、「今度、産学協同でマルチメディアスクールをやるけどこない?」と誘われました。当時は、採用活動も紙媒体が中心で、ネットも普及していない時代。また、自分自身にもデジタル系のバックグラウンドはありません。でも、「新しい産業を興そう!」という熱意に打たれ、同社のスタートアップに参画することにしました。
入社してからは、主に広報、宣伝、PR、ブランディングの仕事をしていました。平日は終電ギリギリまで、土日も休まずに働く、まさに年中無休、仕事一筋の生活でした。それでも、「自分たちは新しい未来を創っている」「新しい時代を担う人材を育てている」という実感から全然苦でなく、むしろ楽しかったです。ただ、その仕事漬けの生活も子供が生まれたことでガラリと変わりました。
それまでは、よく外食をしていましたが、子供がいると外に食べに行けません。ならば「外で食べる食事を自分でつくってみよう」と試しにつくってみました。それまでまともに料理をした経験なんてありません。楽譜とピアノがあっても弾けないように、食材とレシピがあっても経験がないと美味しくつくれないと思っていたからです。
でも、知人から教えてもらった料理研究家の行正り香さんのレシピ本を見て、その通りにつくったら驚くほど美味しかったんです。鯛のカルパッチョだったんですが、自分でもビックリしました。「設計図通りにつくったらできる!これはプラモデルと同じだ!」と気づきました。それ以来、料理にはまり、毎週末レシピ通りに料理をつくっていきました。
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