リーダー語録:柳川舞さん3

2016.08.11 (木)

香りをはじめ五感を使った空間デザインに携わる

 

Air Aroma社は、「香り」という観点から世界80カ国の企業ブランディングに携わってきました。企業ブランディングの一環として「香りマーケティング」の導入をサポートし、ソリューションを提供するパイオニア企業です。具体的には、アロマディフューザー・フレグランスの輸入販売、香りブランディング、空間プロデュース、香り製品の新規開発マネージメント、香りと環境の感性デザイン研究などを行っています。

 

ただ、日本の代理店が同じような商品を自分たちでつくって販売を始め、Air Aroma社の日本の顧客を全部取ってしまうという事態が起こったのです。日本市場はいきなり顧客がゼロになったので、日本から撤退して中国などに拠点を移すことも検討されましたが、結局、代理店ではなく子会社をつくり立て直すことになりました。そして、私が日本法人であるAir Aroma Japanの社長につき、新たなスタートを切ることになりました。

 

私にはファイター気質があるので、例の代理店の裏切り行為について「許せない!成敗しよう!」そんな想いがありました。そこで、元の顧客に自分たちの方に正当性があると説明に行き、戻ってきてもらおうと思いました。でも、顧客から「どちらを選ぶかは客の勝手でしょ。こちらはいい商品を安く買えればいい。どっちが正しいかなんて興味がない」と言われました。そのとき、「相手との競争ではないんだ。自分たちが良いと思えるものをつくろう」と決めました。

 

ただ、顧客はゼロのまま。給料が払えない。家賃が払えない。そのたびに本社から仕送りしてもらう。自分は半年無給で、寝ずに営業に行く。生きた心地がしない。吐き気が出る。でも、必死に動いている内に、「やってダメだったら潰れてもいいや。また一からやり直せばいい」そう思えるようになりました。そうなると、こっちの勝ち。図太さが出てくるようになりました。

 

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