リーダー語録:柳川舞さん4
当初は、営業していても必死感が満載で、相手もそれを見抜いて引くことが多かった。でも、「いらないなら買わなくていいですよ」と、余裕を見せる。本当は喉から手が出るほど顧客が欲しいのに、いらないフリをする。当初はつらくても訓練するとできるようになる。徐々に焦りのオーラが消え、ゆとりが出せるようになりました。また、当初は「置き逃げ」と称して、商品を無料で提供して置いておく。すると、その香りに顧客が慣れてくると、商品を外せなくなる。当社と正式に契約を結び、そのまま置いておいてもらうことなどもしていました。
営業先は、自分たちが商品をおいてもらいたいと思うところに絞っていました。例えば、外資系の五つ星ホテルです。そこでは、私たちの理念などを話します。例えば、ファッション感覚で香りのビジネスをしているわけでなく、香りを使って幸せになる、生活の質を上げていくことを目指している。また、単にアロマとディフゥーザーを売ることではなく、「香りの空間」を一緒につくっていくこと、つまり「香りのブランディング」のコンサルティングをしている。そのために香りの研究もしている。「香りの違いによってどのような気分になるのか?」といったことを検証している。このような話をしていく内に信頼関係ができ、外資系のホテルをはじめ多くのグローバル企業を顧客にすることができ、自社のブランドを取り戻すことができました。
私は、香りは感覚的なものというより、サイエンスだと思っています。そこで、広島国際大学大学院で感性工学について研究することにしました。感性工学は、車などの商品開発で活かされています。例えば、このデザインが心理的にどのような影響を与えるのか?あるいは気分がいいエンジン音とはどういうものか?そういうことを研究するものです。私は、空間の価値、「居心地のいい空間はどういうものか?」など見えないものを可視化することについて研究しました。そして、学会で感性工学を適応した空間価値の可視化について研究した成果を発表したところ、Outstanding Paper Awardを受賞することができました。
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