リーダー語録:山崎大地さん9

2017.04.28 (金)

私は、子供たちに講演する機会が多くあります。すると、「夢がない」と言う子がたくさんいます。そういう子は、夢は叶わないものと思っています。そして、親から「一つでもいいから夢を持ちなさい」と言われるそうです。でも、夢を叶えていない親からそう言われても全く説得力がない。それに夢が一つしかないと、それがダメになったら逃げ場がなくなり落ち込むしかない。でも、1000個くらいあると、夢が10個なくなっても、100個失敗しても全然OK。だからみんなに「可能な限り夢をたくさん持とう」と言っています。あと、「1個だけ超どでかい夢を持とう」とも。土星級の夢を持つと、地球規模の夢(例えば、アメリカの大統領に会うとか)は相対的に大したことなく感じられます。そうすることで心のハードルが下がるのです。あと、子供に「夢を持て」というのではなく、大人がもっとどんどん夢(小さな夢でOK)を叶えている姿を見せることが大事なんだと感じています。

 

人の夢を叶えると、自分に返ってきます。ある会社の社長さんが、「大地君、40年前に宇宙の漫画を読んで行きたいと思ったんだけど、タイトルが思い出せない。見つけてくれたら、いくらでもお金を出すから譲ってくれ」と言われたことがあります。そのとき僕は「なんとか探します」と言って、実際にその漫画を探し出して、その漫画をネットオークションで手に入れて、その方にプレゼントしました。すると、先方は「お金を出す」と言ってくれたのですが、僕はそのお礼を受け取らなかった。すると、その社長さんは自分の会社の社員さんに「大地君の夢を探せ」と指示したそうです。僕は1000個くらい夢を書き出してネット上にアップしてあるのですが、それを見つけた社員さんがたくさんの夢の中から「指揮者」と書いてあるのを見つけて、その社長さんに報告したそうです。

 

そして、その社長さんは私に東京オペラシティで1600名の観客や超VIPを前に1曲だけオーケストラの指揮する機会をくださいました。なんとその社長さんは、東京ニューシティー管弦楽団の理事をされていたのです。そのため僕に指揮をさせることは比較的簡単にできることだったのです。もし、自分一人だけで指揮者になってこんな大舞台で指揮をする夢を叶えようとすると、きっと多大な努力が必要でしょう。でも、このケースではたった漫画2冊をプレゼントしただけで叶えることができました。お互いの長年の夢を交換したことで、両方とも実現することができたのです。人の夢を叶えると、自分の夢も叶う、という非常にいい実例となりました。

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