リーダー語録:大森洋三さん2

2016.09.17 (土)

ただ、クリスマス商戦までの時間がほとんどない。5万台をつくり、それを船で輸送するのではとても間に合わない。そこで、ジャンボジェットの貨物機をまるまる1台借り切って空輸しました。運送費だけでも1億円。それでも十分に利益の上がる量だったのです。この商品は、その後、日本でもジャイアント馬場さんの「僕にも弾けた」というCMで話題になり、売れ続けました。ちなみに、このプロジェクトの海外担当していたのは私を含めて、たったの4人。その4人で叩き出した経常利益は72億円。当時、ヤマハにはグループで2万人前後の社員がいて、全社の経常利益は68億円でした。このおもちゃの楽器の部門で赤字部門を補う利益を上げていたのです。

私は、苦労に鈍感なタイプです。それに精神と身体は両親のお陰もあり丈夫なので、ストレスなどにもほとんど反応は出ないんです。でも、さすがにこのときばかりは血尿が出ました。まだ若かったこともあり、自分の中に引き出しがない。だから、交渉で解決していくしかない。でも、なかなか進展しない状況が続く。そんな日々を過ごしていたからだと思います。でも、その後、ブラジル駐在になったとき、アマゾン川の街で我々が手がけたおもちゃの楽器を見たときは、さすがにビックリしましたが、それと共に「過酷な時期を過ごしたけど、世界に打って出て良かった」と思いました。

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