リーダー語録:大嶋潤子さん3
41歳で歌に出会い、自分の使命を悟る
子供が幼稚園に通うようになり、音楽教室に連れて行くようになりました。子供がギターを習ってる間、手持ち無沙汰でヒマになります。待っているだけだと時間がもったいないので、「私も何か習おうかな?」と考えました。小さい頃、ピアノを習っていましたが、さすがにこれは難しい。たまたま、子供が習っている時間にクラシックの声楽のクラスをやっていました。「歌は興味ないけど、歌詞を覚えればいいだけなので、できるかも?」「カラオケでシャンソンぐらい歌えるようになりたいな」そんな軽い気持ちで習い始めました。41歳のときのことです。
何度か通う内に、だんだんはまってきて、「あ、自分に向いてる!」と思いました。根が真面目なので、先生に言われた通りにやる。すると、抜きん出て上達していきました。あとで聞いた話ですが、先生は最初に私に会ったとき、「才能があるので、将来うまくなるに違いない」そう感じたそうです。うまくなってくると、人前で歌いたくなる。それに、イタリアのカンツォーネの情熱的な表現も自分に合う。「プロになりたい!」と思うようになり、必死で練習しました。更に上達してくると、コンクールに出たくなり、その指導をしてくれる先生のところに通うようになりました。その年からコンクールに出て、翌年には二次審査を通り、本戦に出る。次の年は審査員特別賞、その後2年続けて3位となりました。
その後、コンクールは卒業して、リサイタルを始めました。すると、大勢の人が来てくれ、反響が大きいことにビックリ。それに、数多くの暖かいメッセージをいただきました。「大嶋さんの姿を見て勇気をもらいました」「自分の悩みが小さく見えてきて、悩んでいたけど頑張ろうと思いました」「感動しました」「生き方に感銘を受けました」などなど。また、私が舞台に出ただけで泣く方もいます。恐らく、ここまでの道のりの過酷さを想像し、感極まったのだと思います。
そのとき、「あ、何も言わなくても姿を見ただけで伝わるんだ!」と感じました。そして、「これからは、自分の生き様を見せることで、人に勇気を与えていこう!」と初めて自分の使命を悟りました。当初は、「歌が上達したところを見せて、みんなに褒めてもらいたい」そんな軽い気持ちで歌うことを始めました。でも、それからは、「私だからこそ言えるメッセージがある。そんな自分の想いを歌詞にして伝えていこう!舞台で生き様を見せていこう!」そう考えるようになりました。
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