リーダー語録:坂本健太郎さん3
地域コミュニティ活動で人を巻き込む力を養う
5年前から「神楽坂まち飛びフェスタ実行委員会」に入り、現在は副委員長を務めています。この委員会は、神楽坂の伝統文化や工芸品を伝えることを目的に組織化され、毎年10月中旬から3週間に渡ってアートイベントを開いています。700メートルの坂にロール紙を敷き、そこに絵を描くイベントや芸者さんとのお座敷遊び入門などをしています。
神楽坂には昔から映画館や能楽堂などがあり伝統的な文化があります。ただ、20年ほど前、お客さんの数が少しずつ減っていった時期がありました。もう一度、神楽坂の文化を盛り上げようと、このイベントが始まりました。
私が参加するきっかけは、家族の個展を神楽坂のギャラリーで開いたとき「アートイベントに参加しませんか?」と誘われたことです。そしてボランティアでイベントに参加したとき「私はずっと神楽坂に住んでいるんです」と言ったら、「是非実行委員会に加わりませんか?」と声を掛けていただきました。アートのことはわからないけど、アートの技術を知らしめることやオペレーションには興味があったし、仕事で培ったマーケティングのスキルも活かせるかなと思い参加することにしました。
アートイベントの運営は思いのほか大変でした。会社と違って様々なバックグラウンドの人が関わっているので、どう調整するのか?どう巻き込むのか?ということには特に苦労しています。例えば、何かを頼むときにも、相談する順番や段取りには気を付けています。ただ、人を巻き込む力はここで大きく養われました。コツは、まず進んで先にやること。ボランティア団体ということで、おカネはなく、その代わりに労働力を提供することになりますが、まず自分達から先にやることが大事だと感じています。最近では、東京メトロや消防庁などとも協業してイベントを進めていますが、今後も多くの人や組織を巻き込みながら発展させていきたいと考えています。
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