リーダー語録:佐谷周吾さん6
今の時代、もうゴッホは出てこないと思います。これだけの情報化社会になると、生きているうちに誰かが発掘してしまうからです。私たちは現代美術に特化していますので、生きているアーティストが対象です。なので、これまで作った作品も大事ですが、それ以上に「今後どれだけいい作品をつくるんだろう?」と彼らの潜在的な力・将来性を見ています。「彼らの埋蔵量が将来に向けてどれくらいあるか?」これが目利きをする上でのポイントになります。また、クライアントに対しては「シュウゴアーツに行けば必ず新しい作品、いい作品に出会える」そう思ってもらえる存在になりたい。作り手と買い手をつなぐ間の存在としての務めを果たしていきたい、そして次の世代につなげていきたい、と考えています。
<プロフィール>
佐谷周吾 [さたにしゅうご] 美術商 有限会社シュウゴアーツ代表
1958年札幌生まれ。1982年慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、化学メーカー勤務を経て1984年父・和彦の佐谷画廊に加わる。2000年に独立してシュウゴアーツ設立。現代美術を中心に取り扱い、自社ギャラリー、美術館での展覧会を企画実現しつつ、国内外のコレクター・美術館・企業に作品を納めてきた。ギャラリーは13年間で三度の地上げ移転を重ね、昨秋、六本木に完成した株式会社森ビルが建てた初のギャラリービルに移転オープン。これまでに東京都写真美術館、東京都現代美術館、東京国立近代美術館などの評価委員、また武蔵野美術大学、慶應義塾大学などのアートマネージメントコースで講師などを務める。
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