MBAホルダーも学びたい作家の観察眼
昨日、東京ビッグサイトで開かれた「2015年東京国際ブックフェア」に行ってきました。
そこで、読書推進セミナーと称してお二人の作家のトークセッションがありました。
お一人は、芥川賞を受賞した柴崎友香さん。
もう一人は、直木賞を受賞した西加奈子さん。
お二人とも関西出身のため、関西弁でのトークでした。
静の柴崎さん、動の西さんと性格的には正反対のお二人でしたが、
共通していることがありました。
それは「観察眼」です。
柴崎さんは「モノ」とか「場所」へのこだわり、
西さんは「人」へのこだわりが強く、細部までディープに観察するそうです。
そして、西さんの場合は質問をしまくるそうです。
しかも「どんなときに一番腹立つ?」とか少し変わったことを聞くそうです。
そこから、人物像をあぶり出し、物語へと展開していく。そんなイメージが浮かびます。
小説を書くには、ネタ探しが必要になるので、
深く観察するというのは、ある意味、職業病なのかもしれません。
でも、細かいところまで見ることによって、初めて見えてくるものがあると思います。
人は、目に入ってきたものを、ちゃんと見ているわけではありません。
聞こえてきたものを、ちゃんと聞いているわけでもありません。
意識していないと、その場面は簡単にスルーされてしまいます。
逆にアンテナを張り、「そこから何かを得よう」と意識すれば、
今まで見えていなかった世界が見えたりするものです。
そこからアイデアが生まれたりもします。
実際、私も何の目的もなく、単にお二人の話を聞くだけのために行っていたら
「おもしろかったね」という感想だけで終わっていたかもしれません。
「何かヒントを得てやろう」と耳を澄ますことで、ちょっとした気づきを得られたのだと思います。
作家は物書き以前に「良き観察者」なんだなーと改めて思いました。
それはビジネスにも通じるところがあります。
見習おうと思いました。
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