MBAホルダーの本音34~MBA取得後のキャリアの苦労3~
質問者
そうだったんですか。蚊に刺されたと思っていたら、実は重病だったと。
渡邊
はい。病院に行ったら「1週間は安静にしないとダメ」と言われました。
「これ以上ストレスがかかると1ヶ月くらい入院することになりますよ」って。
「甘く考えていると、大変なことになりますから今すぐ休んで下さい」って脅されたんです。
でも、会社に復帰したばかりで、さすがに1週間は休めないですからね。
「お前、大学院で十分休んでいただろ?」と言われそうですし(笑)。
質問者
そうですね。周りの視線もありますし…。
渡邊
はい。ひ弱な奴と思われるのも嫌でしたね。
実際は体が弱い方なので、すぐに病気になるのですが。
ただ、体が限界に達していたことはわかっていたので、2日だけ休みました。
水曜日の夕方に病院に行ったので、木金と休ませてもらいました。
質問者
やっぱりリフレッシュというか自由な世界から不自由な世界に戻ってきたストレスにやられた。
そんな感じだったんですかね?
渡邊
そうですね。あと、変に自分にプレッシャーをかけていたところはあったのかもしれないですね。
「自分がつくった理論どおりにすべき!」「そうしなければいけない!」って。
厳格になり過ぎていたのかもしれません。
質問者
自分が作った理論を活用していきたいという思いが強かったってことですか?
渡邊
そうですね。今でも完全にできているわけではないですけど、意識的に努力はしています。
自分の行動を記録する日記も書き続けていますし。
質問者
そこまでしないとダメなんでしょうか?
渡邊
そこは何とも言えないですけど、自分としては意識してやらないとダメという認識は持っています。
組織って何も意識しないとモチベーションを下げていくような行動をとっていくんですよね。
これは過去の研究でも明らかになっているんです。
みんな褒めることとかしないし、なかなか盛り上げていくということはしないですから。
質問者
確かにそうですね。
渡邊
そうなんです。新しいアイデアにも批判的で、潰す方向に持っていきやすいんです。
どちらかといえば、やる気をなくす方向に働きやすいのかなと感じています。
やはり意識的に行動していかないとなかなか難しいのかなと。
普通にできる人はいいんでしょうけれど、なかなかできないですよね。
その難しさはあります。理論を知っていることとできるというのは全然違いますから。
(*)インタビューは2009年12月に行われました。
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