リーダー語録:島田豪さん5
「油なら島商」と言ってもらえる存在へ
私たちは問屋なので、一般の消費者にはほとんど知られていません。”油屋の島商”を、もっと多くの人に知ってもらうには、どうしたらいいのだろう?と考えていたとき、たまたま妻が応募した菜園が当たりました。ちょうど、レストランを経営している取引先にバジルの作り方を教えてもらっていたときだったので、「菜園でバジルを栽培し、島商が扱っているオリーブオイルをベースにしたペーストを作って食事をする会を子供向けに開こう!」と思いつきました。
その会では、菜園で作られたバジルを採り、それを持ち帰ってアンチョビとオリーブオイルを入れてペーストを作る。それをご飯やパスタに載せて食べる。それで、オリーブオイルの良さと島商のことを知ってもらう。そして、会での写真を撮り、オイルの瓶に貼ってオリジナルのオリーブオイル瓶を作る。すると、皆さん喜んでくれます。その姿を見ると嬉しくなります。
社長に就任した年に、AISOオリーブオイルソムリエの資格を取得しました。オリーブオイルなどの植物油は体にいいものです。セミナー活動を通じて「良い油」の普及にも取り組んでいきたいですし、先の話のように「食育」のイベントなども積極的に開催していきたいと考えています。
来月、享保年間に創業した3社で「享保の会」を開きます。享保2年(1717年)創業の新潟県南魚沼の酒蔵「青木酒造」、享保10年(1725年)創業の日本最古の胡麻油メーカー「竹本油脂」と島商の3社です。これまで300年に渡り支えてくださったお客様や取引先の皆様への感謝と伝統の次世代への承継に対する思い込め、開催します。
「油屋なら島商」そう言ってもらえる存在になりたい。そのためには、油についてはどこにも負けない会社になる必要があります。これまでに先代たちが踏んできた歩みを振り返ると共に伝えていくことも大事ですし、周囲の話に耳を傾け、これからの時代の流れを読むことも必要だと思っています。そして、「油はやっぱり島商だよね」と言ってもらえる会社にしていけるように、今はとにかく目の前の仕事に邁進しています。
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