リーダー語録:ひぐちまりさん6
ウェディングのビジネスを手掛ける中、マナーの勉強を始めました。それまでは、「マナーを学ぶと型にはまり自分らしくなくなる」と思っていました。でも、「個人が開催する最もフォーマルなパーティである結婚式をプロデュースするプロとして知っておくべきである」と思ったのです。そこで、国際マナー研究家である畑中由利江さんが主宰するプロトコール(国際儀礼)を教える「エコール ド プロトコール モナコ」でマナーの勉強を始めました。畑中さんは、現在モナコ在住でモナコ公国に設立された人道支援団体アミチエソンフロンティエール日本支部の理事長も務められるなど、グローバルに活躍されています。
そういう方から正式にマナーを学んだことで、「日本人は言葉ができないから海外で良い待遇を受けない」と思われる方が多いようですが、実際は言葉以上にマナーを身に付けていないことがその理由だと知りました。マナーが良いと、サービスが格段に良くなります。グローバル化するこれからの時代にテーブルマナーとエスコートは必須と思いました。
そして、ここで学んだマナーのことを新郎新婦に教えるサービスを始めました。当初、新郎は嫌がります。「なんで、こんな面倒なことをしないといけないの?」と。でも、新郎にエスコートされると新婦が嬉しそうに「幸せです」と言います。すると、新郎の気持ちがガラリと変わり真剣に取り組んで下さる。エスコートを身に付けることで、お互いへの思いやりの心が育まれていく。マナー講座を受講された新郎新婦は結婚式当日の立居振舞いも美しかったです。
私にとって結婚式は3時間のイベントではなく、人の可能性を生み出し、幸せな未来を創作する場でした。普段は、「ありがとう」とか「愛してます」と思っていても、なかなか言えないものです。本当はそういう気持ちが自分の中にあるのに、フタがされていて見えない。でも、そのフタを少し取り除くと心から感謝の気持ちが言える。そして、自分の宣言で、未来を創りだす。結婚式は、隠れている本当の自分の大きさ、素晴らしさに気づくことができる場だと思います。
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