リーダー語録:西村有紀子さん4

2016.06.19 (日)

上海工場での苦い経験

 

レンタルと違いオーダー用のビジネスでは、顧客の要望を徹底的に聞いていきます。すると、どんどん顧客ニーズが集まり、データベース化ができました。顧客が欲しい要素を盛り込んだものをつくると、当然ながら売れます。それに、自分に合ったものなので、ほとんどの顧客に喜んでもらえる。そこからの紹介も増える。マスコミにも取り上げてもらえる。開始して4年で西麻布に自社ビルを持てるまでに収益が拡大しました。そして、上海で自社工場もつくり、「これからビジネスを拡大していこう!」とした矢先に落とし穴が待っていました。

 

上海工場を任せていたパートナーが突然、夜逃げをしたのです。連絡をしても出てこない。現地を見に行ったところ建物だけでなく、原材料まですべて跡形もなくなくなっていました。人間、本当に大変なことに直面をした時は笑うんだなと、そのとき思いました。「あ、何もない!なんて自分って鈍感なんだろう。今まで気づかなかったなんて仕事があまりにも手抜きだったな」と。ただ、そのとき、顧客からのウェディングドレスのオーダーが100着ありました。お祝い事を台無しにするわけにはいかないので、「やるしかない!」とすぐに気持ちを切り替え、新たな工場探しを始めました。その結果、日本で2つ、上海で3つの工場と新たに契約し、5工場フル稼動で生産しました。その結果、1ヶ月で100着のドレスをすべて納品することができました。

 

ホッとするのも束の間。今度は、資金繰りに窮しました。原材料もすべてなくなっていたので、新たに買い入れをしたところ、2億5千万円の借金ができてしまいました。運転資金が底をつき、自分は無給で働く。銀行に融資を依頼しても、どこも貸してくれない。結局、友人を一人一人まわり、土下座をする思いで借りることで、なんとかしのぐことができました。ただ、事業自体は順調だったため、借金は半年ですべて返すことができました。

 

この経験から、「何事もあきらめないことが大事」と、つくづく思いました。「しがみついたらなんとかなる。みんな飛び降りちゃうからダメなんだ」と。頑張ってやり続ければ、どうにでもなることを、この経験から学びました。あと、こういうときに本当の友達がわかるとも思いました。困っているときに助けてくれた友達には感謝していますし、今度は自分が困っている人を助けす立場になろうとも思いました。

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