リーダー語録:南章行さん4
10年ごとに新しいビジネスをつくっていきたい
実は、「80歳まで働くにはどうすればいいのだろう?」と考えたことも起業をした理由の一つです。私たちの世代は医療の進歩もあり、100歳くらいまで寿命が延びている可能性があります。一方、年金はあまり期待できない。すると、80歳くらいまで働くことになる可能性が高い。その歳で人に雇われているイメージはないので、雇う側に行くしかない。それに、今、80歳の人の話を聞きたいと思いませんが、ソフトバンクの孫さん、ユニクロの柳井さん、京セラの稲盛さんなら80歳になっても話は聞きたい。「やっぱり創業者にならないといけない」そう思ったこともあり起業に踏み切りました。
起業当時は、36歳で専業主婦の妻と子供がいました。一見すると無謀に見えるかもしれませんが、実は起業は金銭的なリスクはほとんどないんです。今、多くの企業は成長のための次の一手を考えていますが、新しい事業をつくった経験のある人がほとんどいないので、新しいビジネスを生み出せずにいます。だから、仮に起業して失敗しても、起業で経験したことに価値があるため、雇ってくれる可能性が高いんです。
あるとすれば心理的なリスク。周りから「あいつ勢いよく飛び出して起業したけど失敗したよ」と、冷ややかな目で見られることくらいですね。ただ、それを表立って言う人はいないので、別のいろいろな理由をつけて起業に踏み切れない人が多い。でも、先の見えない時代には、先頭に立ってトライし、粘り強く続ける姿勢が起業家だけでなく、すべてのビジネスパーソンに求められるはず。それなら、早めに飛び出してトライした方が良いと思っています。
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