Leaders1000 リーダーが語るの人生の軌跡

vol.005 工藤元さん

2015/08/26 (水)
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工藤元さん

株式会社ライフエンディングステーション
代表取締役

中小企業の経営コンサルティングや環境ビジネスなどを手掛ける会社を経営されている工藤さん。前職のアパレルメーカー時代には生産管理や商品開発を担当されていました。MBA取得後に独立し、ベンチャーや起業家の支援などにも携わるなど活動領域を拡大されています。今回は、香港駐在時代の経験やMBAのことについてお話しいただきました。

香港駐在で学んだことは、仕事の枠を取り払い、誠実に対応することの大切さ

私は大学卒業後、大手アパレルメーカーに入社しました。新人当時はイケイケのところがあって、よく上司にもつっかかるところがありました。ある日、あまりにも理不尽なことがあったので、怒りにまかせて会社や部門の問題点とその対策をレポートに書いて提出しました。会社を辞めてもいいと思ってしたことでしたが、それを読んだ上役の方から思いがけず評価をしていただき、それ以来、いろいろなチャンスを与えてもらいました。

29歳のとき香港駐在の辞令が出ました。当時は管理職の人が行くことになっていたので、この歳で行くのは異例のことでした。鼻高々で香港に行きましたが、現実は想像を超える厳しさでした。現地の人が全く私の言うことを聞かないのです。言ったことをやらない、納期も平気で遅れるなど日常茶飯事でした。それでよく喧嘩になりました。でも平行線で折り合いがつかない。そんな状態が半年ほど続きました。

変わり始めたのは、私自身が「仕事の枠」を取っ払ったことです。それまでは、「私の仕事はコレとコレ」という風に仕事の範囲を決めていました。「ココから先はアナタの仕事」と考えて、範囲外のことには無関心で、サポートもしなかったのです。それが、必要に駆られてのことですが、「何でもやる」という姿勢に変わりました。自分の領域外のことでも「一緒にやろう」と現地の人に働きかけをしました。

そして、一つ一つの仕事を誠実に対応することも心掛けました。自分が変わったことで、相手からも信頼されるようになり、その後は比較的スムーズに仕事ができるようになりました。

工藤②

 

グロービスで基礎を学び、MBAで人脈をつくる

私は会社からの派遣でグロービスで学ぶ機会を得ました。そこでクリティカルシンキングについて学びました。ここでは、MECEなどのフレームワークの基礎を学びました。また、みんなが競って発言するなど積極的に学ぶ姿勢にも触れることができ、いろいろな意味で勉強になりました。

ただ、やはり経営のことを一通りしっかり学びたいと思い、早稲田のMBAに行くことにしました。ここではケーススタディなどで徹底的に「仮説検証」を行うプロセスを学びました。また、仕事に結びつく人脈をゼミや同期の仲間達から得られたことが最大の効果です。一緒に2年間学んだことで、強固なつながりができました。これはMBAならではの成果です。

工藤③

 

好きなことしかしない人生を選ぶ

将来はいろいろなことをしたいと思っています。仕事では、今の仕事をもっと規模を大きくしていきたいですし、海外や趣味のゴルフに関する仕事もしてみたいと思っています。また、60歳を過ぎたら、パブリックな活動をしていきたいですし、海外にも住んでみたいと思っています。いろいろありますが、共通していることは「好きなことをする」ということ。これからは「好きなことしかしない人生」にこだわり、その道を歩んでいきたいと思っています。

工藤④

 

プロフィール

早稲田大学商学部卒業。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科(国際経営学専攻)修了、同大学院にて経営管理学修士(MBA)取得。学部卒業後、大手アパレルメーカーに入社。国内外でブランドマーケティング・新規事業開発・商品企画・生産・原材料調達に従事。独立後、産学連携、ベンチャー・中小企業の経営コンサルティング、環境ビジネスや終活関連ビジネスを行う。

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