MBAホルダーの本音75~MBA前後のキャリア目標26~

2016.09.09 (金)

質問者

その先輩だけが気に掛けてくれたというのは何なのでしょうね?

他の人が気に掛けない中、なんで彼だけがそういう行動を取れたのでしょうか?

何が彼にそうさせたんですかね?

 

渡邊

余裕があったというのが一番大きいと思いますね。

その方も、もちろん国内ではトップクラスの成績をあげてニューヨークに来たんです。

最初は、とても苦労されたと聞きましたが、英語も克服してお客さんをドンドン獲得した。

それで、現地法人の中でも抜群の成績を上げていました。

だから、他の人に教えてあげたり、世話を焼く余裕があったのだと思います。

 

かといって、「俺は、こんな風にして成功したんだ!」みたいな偉そうな感じも全然ない。

「だから、こうしろ!」みたいな上から目線で物を言うこともない。

それは、その方の性格的なところもあるかもしれませんが、心の余裕だと思います。

それが一番じゃないでしょうか?

 

仮に、まだ成績が上がらずに、もがいているときだったら、どうだったかわかりません。

私がいたときは、既に5年近く駐在していて、成績が出た後のことでしたから。

もしかしたら、自分のことで精一杯で、相手にしてくれなかったかもしれません。

やっぱり自分に余裕がないときは、周りのことは後回しになりますからね。

 

質問者

成績って大きいんですね。

確かに、どんなにいい人でも、苦しい環境にいると卑屈になっていくところはありますね。

成績、成功が一番の薬なんでしょうかね。

 

渡邊

ただ、成績を上げても、「自分さえ良ければ、それでいい」という人もいますからね。

特に自分にとって何のメリットのない後輩の面倒を見るというのは、なかなかできないです。

でも、その先輩は、やってくれたんですよね。全然自分にいいことがないのに。

 

私は、国内ではそんなに営業ができる方ではなかったんですね。

ニューヨークに来たときも、みんなから「どんな賞を獲ったの?」って聞かれました。

でも、何の賞も獲ってないわけです。

すると、「よく来れたね」って、みんなから驚かれました。

「はい。実はキャリアプランを描いたお蔭なんです」なんて言えませんからね。(笑)

 

だから、ある意味、営業マンとしては使えない後輩だったんです。

そんな人を育てていくなんて、面倒ですし、何のメリットもないんですね。

 

(*)インタビューは2009年12月に行われました。

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